子供の頃 お袋様は 豆腐屋さんがあって 鍋持って買いに行くこともあったし お米は 米屋さん 魚は 魚屋さんというように まるでRPGゲームの様に いくつものお店を歩き回って 買い物をして(アイテムを集めて) 朝晩の食事 お昼のお弁当を作り上げていました。
持っているコインの量で アイテムの量も質も違ったし 誰もが最高のアイテムの手に入るお店を知っていました(但しこの場合 コインの量が多い方が良いもとは限らないようでした)
そんな頃 とても重宝していたのが「買い物かご」(アイテムパック)です
ヴィトンやらエルメスなど高級ブランドではなく アディタスやらナイキの様なスポーティーなスタイルでもない 必要なアイテムを安全に効率よくしまえて軽い 肩にも掛けられる様な 口の広い いわゆる「カゴ」といわれるものだったと思います
肉や魚は ビニール袋といわれた 透明で ちょっと厚めの袋に入れて 野菜は新聞紙に包んで 巡るお店の順番も 「カゴ」に入れるルールどおり 重いもの 潰れないものを先に「カゴ」の下に 軽いもの 型崩れのするものを 上の方にという事を考えながら 効率よく街の中を歩き 肉屋BOSS 魚屋BOSSと 世間話という 呪文攻撃で 毎日の必須アイテムを集めていました
月日は流れ 街はずれに 今まで散在していた お店(アイテムショップ)が なんと1ヶ所にまとまるという お袋様には とてもありがたい事が起きました
街はずれなので少し遠いのですが そこまでたどり着ければ 欲しいアイテムがほぼ全て手に入れられるし 駅前をあっちこっち歩き回るよりも 総歩行距離が少なくなり 帰ってからの 炊事などの仕事に必要な HPも減りが少なくなり お店BOSSたちとの呪文バトルもすることなく 少ないコインで アイテムゲットできる様になった訳です
しかも たまたま 予定外のレアアイテムを見つけても「カゴ」の事情で 泣く泣く諦めていたのに そこでは アイテムがゲットし放題です 何故なら お洒落なトリのデザインの「レジ袋」無料で差し上げますなんですから なんと∞アイテムパックの登場です
今では当たり前で使っている「レジ袋」は 買い物かごに代わって良いことだらけで
世の中に 広がっていたのでした ∞アイテムパック無料で差し上げますのおかげで 我が家の アイテムボックス(冷蔵庫)も パワーアップって事になりました 小売業者BOSSの策略を 感じます お見事
では 「レジ袋」がどんな風に 素晴らしいか 振り返ってみたいと思います
① ビニール袋は 燃やすと ダイオキシンが発生するけど 「レジ袋」はCO2と水と熱しか発生しない(塩化ビニールとポリエチレン)
② 輸入した原油から ガソリン 重油などの必要な成分を精製した後の捨ててしまう成分から作られている(ざっくりでちょっと違うかも 「レジ袋」も製品で少量ではあるけど輸入しているんだけどね)
③ 超薄いので ほんの少しの原料で作れる(0.00〇〇mmです薄いんです)
④ 自治体の収集ごみの0.4%未満にしかならない(何しろ薄いので)
⑤ 使い捨てが主なので 衛生的 (厚手のビニール袋は 洗ってまた使う)
⑥ ゴミ箱の内袋などの リユース率がとても高い
以上の様に とても 優等生扱いで 小売店側もお客さん側も とてもありがたい存在だったのです お袋様は「レジ袋」を綺麗に3角形にたたんで 大きさに分けて ゴミ箱の内袋やら 濡れ物入れたりとか 使っています 次から次からもらってくるので 有料化になっても 当分は困らないですね
2020年7月1日 レジ袋有料化を 日本政府が 小売業事業者に義務付けしました
ある日突然 「レジ袋」は ヒールにされてしまいました
いつの間にか ワイドショーやら○○環境団体やらが 大体 以下のようなことを大声で叫んでいたように思います
① 輸入に頼っている 石油の大量消費につながる
② 海洋汚染 ウミガメが死んじゃう
③ 大気汚染 温暖化
④ リサイクルにおける コスト リスク
⑤ 人体への影響
以上の様な 何だか とても漠然とした でも なんとなく そう言われればと 納得しそうな感じですね でも 少し冷静に 考えてみたいです
そもそも 輸入した原油の80%は ガソリンなど動力 発電などの熱に使われ 残りの20%が プラスチックなどに使われてその中の数%が「レジ袋」になります 原油の削減を考えるなら そこじゃないですよね
海洋汚染も ちょっと古い 2016年の環境省の資料ですが 海洋ゴミの内訳 漁具等46% ブイなど発泡スチロール 14% 飲料ボトル等12.7% それからずーっと下位0.6%が「レジ袋」です(海洋ゴミ問題は 日本海側が大変苦労していて 韓国 中国からの 漂着ゴミです 税金を使って自治体がかたずけている 現実を世界にもっと伝えるべきです)
ウミガメの誤食も 衝撃的な写真などワイドナショーで見せられるとねドキッとします 調査団体がいっぱいあって それぞれが資料を出すけど 世界中に何頭のウミガメがいてそのうちの何頭の死因が「レジ袋」の誤食なのか 1頭でも「レジ袋」のせいなら 悲しいですけど
そもそも 薄くて ゴミ削減の救世主扱いで 世に広まったのに 今更どうしてでしょう 何度も言いますが 超薄くて 省資源です
そんな 疑問を薄々感じますが 環境保護と言われると 反対できない風潮も 気を付けたいですね
では 他の国の 「レジ袋」に対する 取り組みはどうなっているのでしょうか ざっくりですが 調べてみました
中国2008年 アメリカは地域ごとで違うようですが例えば サンフランシスコ2007年ワシントン2010年 イギリス2008年 など「レジ袋」の規制は日本より早くに始まっているようです 世界の流れに 足並みをそろえないと 日本はレジ袋の問題に消極的と思われるて グローバルな企業活動が 出来ない事にもつながることも 考えないといけないのかもしれませんね いずれにしても 今回の レジ袋有料化は 損得考えても 何だか釈然としない感じです
日本には 江戸の昔から「灰」を売る商売があります 灰屋さんです(今でも買えます)
木を燃やした後の あれです 暖を取るため煮炊きをするために燃やした木から残る
「灰」を 囲炉裏 手あぶりに使ったり 焼き物 皿や茶わんの色付け(釉薬) 肥料にしたりと 万能だそうです 囲炉裏や手あぶりは 使っているうちに灰が減ってしなうし 色も黒くなってしまうので 時々「灰」を交換しなければいけないそうです これも ちょっとした リサイクルかなって 思います 我が家の 薪ストーブに使う薪を 下さった方から 燃やした後の「灰」を分けてもらえないかと言われて 知りました 畑にまいて肥料にするそうです
勿論 森林の中では 落ち葉や 倒木などが 土を肥やします 放っておいてもそうなのですが 人間が燃やして暖を取ったり煮炊きをした後の「灰」は 落ち葉や倒木が土にかえるよりも効率的に 土を肥やすそうです 灰になって また緑を増やす事になります
日本の環境に合った 木を大切にしてきた文化の中から生まれた リサイクルですね きっとほかの国にも 古くからある 習慣や経済活動に基づく リサイクルがあるのではないかと思います
そんな視点で レジ袋有料化に ちょこっと文句言いたいなと思うこの頃です
さて お袋様は 最近「マイバック」という 新しいアイテムパックを手に入れたようで3つも4つも持って 近頃 7番 とかに名前の変わった例の街はずれの ダンジョンを相変わらず歩いているようです
お袋様 それって 「有料レジ袋」300枚分のコインが要るし 「レジ袋」500枚分位の厚みですよって 言おうと思ったけど なんか デザインが好きとか 色がいいとか 気に入って ニコニコしてるから それでいいかな
株式会社メタックス 田淵杉穂