No.194 環境への影響

環境への影響。

これは、我々建築業界が直面している主な問題の一つです。

建築には多くの資源が必要であり、建物の建設や運用に伴うエネルギー消費が大きな環境負荷になっているのではないかと思います。そのため、持続可能な建築設計や施工方法の採用が重要です。

エネルギー効率の向上を目指し、建物の断熱性能や換気システムの改善など、エネルギー消費を削減する取り組みなど、建築業界が環境負荷を削減し、持続可能な社会の実現に向けて、少しずつですが貢献することに意味があると思います。

また、昨今の建築業界では、若い人材の減少や、根本的な人手不足、それに伴って過酷な労働環境と低下する賃金も問題があると考えています。建築というものは、沢山の人の手を借りて初めて完成されるものであり、少ない人手で完成に辿り着こうとすれば、それは膨大で果てしない時間を費やすことになります。

この問題は我々建築業界において最も深刻ではないかと捉えています。

これらの問題は、業界全体の競争力や持続可能性にも影響を与えています。より良い労働条件と適正な賃金を提供することで、業界への若い人材の流入を促進し、人手不足の解消につながる可能性があります。人が増えるということは、新たな発想が生まれる機会になり、それはまさに環境への配慮を促すアイデアに繋がり、前述した問題の改善にも繋がるのではないでしょうか。

世間で騒がれるSDGsや地球温暖化も、一見難しく、自分には関係がないように思えることが多いです。しかし、元を辿れば全てが繋がっており、自分の思っていた以上に身近で些細な問題が我が国、そして地球全体で問題とされている事実に直面するのです。

もしかすると「周りの人間が気にしていないのに、自分だけが気を使うのはなんだか損をするみたいで嫌だ」と思うかもしれません。しかし、全員が同じことを考え続ければ未来の話であったはずの海面上昇や地球に住めなくなるという話がどんどん私たちに近づいてきて、10年後に起こってもおかしくない状況になるということです。気温上昇についても、10年前はまさか、と思っていたのではないでしょうか。そんなはずないと、信じていなかったことが今、起きているのです。また、昨今騒がれている物価高騰も、地球温暖化の影響が大きいとも言われています。物価が上がって苦しんでいるのは皆同じです。誰かのせいにするのではなく、まずは自分が、少しずつでも行動を起こしていくべきではないでしょうか。

地球の未来、そして自分の未来のためにも、まずは知ることから始めるのが大切です。

有限会社五十嵐建設工業 榮山広奈

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