2022年2月24日、ロシアのプーチン大統領が、ドンパス(ウクライナ領内)での特殊軍事作戦を実施することをロシアの国営テレビでロシア国民とウクライナ軍人に向けて発表しました。
その後ロシア軍がウクライナの軍事施設にミサイルと空爆による攻撃を行い始まったのが今侵攻中のロシアのウクライナ侵攻です。
ロシアのプーチン大統領の言い分は第二次世界大戦までさかのぼって考えなければ解らないようですが思いっきりザックリと言うと
NATO(北大西洋条約機構)と旧ソビエト連邦(ワルシャワ条約機構)との対立が、ソビエト連邦崩壊で終わったと思われていたのに終わっていないどころかNATOの力の増大で再びロシアを攻めて来るのか心配で不安でしかたない。そのうえ経済的にもNATO側ばかりが潤ってやりたい放題でズルい。だからシリア、リビア、イラクなどのNATO中心の西側諸国に不満を持つ国がテロなど過激な行動を起こす原因になっている。
そこでドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の要請によりウクライナの非軍事化と非ナチ化を目的に特殊軍事作戦を行うけどウクライナの占領が目的ではない。的な感じです。
では具体的、客観的にロシアとウクライナを日本とも合わせて比較してみます。
【人口】
ロシア | 1億4593万人 |
ウクライナ | 4413万人 |
日本 | 1億2647万人 |
【国土面積】
ロシア | 17,130,000km2 |
ウクライナ | 603,500km2 |
日本 | 378,000km2 |
【軍人数】
ロシア | 900,000人 |
ウクライナ | 200,000人 |
日本 | 250,000人 |
【軍事費】
ロシア | 1兆4785億7100万ドル |
ウクライナ | 59億ドル |
日本 | 491億ドル |
【グローバル・ファイアー・パワーによる軍事力ランク】
ロシア | 2位 |
ウクライナ | 22位 |
日本 | 5位 |
経済やテクノロジーの変化により戦争の形もやはり変わっていくようです。
何よりSNSで情報が瞬時に共有出来ることで戦況が有利になったり、間違った情報で戦況を混乱させたりとIT専門の軍隊もあるようです。
ただそれでも戦いによって多くの人が傷ついていることは忘れてはいけないと思います。
日々変わる戦況であり、伝えられる情報の断片からウクライナの様子を想像してみます。
1991年、ソ連邦の崩壊により独立したウクライナはチェルノブイリで有名ですが、現在稼働中のザポロジェ原子力発電所は6000MWで発電量世界第3位です。(日本の柏崎刈羽原発は8212MW 世界1位)ロシア軍の攻撃もあったようです。とんでもないことです。
一大小麦産地で欧州のパンかごと言われているようで戦争の影響が心配されます。
ロシア軍は学校や病院、避難する市民まで標的にしているようです。(スマホをほぼ皆が持っているから映像で言い訳出来ないですね)
ゼレンスキー大統領は首都キエフに残り、国民と共に国を守ると奮闘しています。
歴史を見れば大国から攻められた小国の首長は友好国に避難して暫定政府を立ち上げて、安全なところから指揮するのが常套手段ですが、このゼレンスキー大統領の姿勢がウクライナ国民の士気を高めています。
それでも女性や子供をキエフから遠ざけてロシア軍に立ち向かう市民は勇敢で尊敬します。
占領下の辛さを知っている日本人は多くの人が理由はともあれウクライナの味方をしたくなるのではないでしょうか。
ロシアはどうでしょうか
経済制裁により自国通貨のルーブルの価値は下がり、西側からの輸入が困難になり、ロシアで経済活動をしていた企業が経済活動を停止。
ロシア軍に食事、弾薬などが必要ですから市民に物資がいきわたらなくなり、国民の生活がどんどん苦しくなってしまいそうです。
マックもコーラも撤退です。SONYもNIKEも撤退、ビザもマスターも撤退、有名大手企業300社程度が撤退、二度とロシア相手の経済活動は出来ないでしょう。企業イメージが崩壊しますから。
でも大丈夫。プーチン大統領のような独裁者は自分はちょっと辛いぐらいで何とかなるから国民のことなんて考えないですから
我が国日本はこのロシアのウクライナ侵攻をどう考え学ぶべきでしょうか
テレビでコメンテーターの降伏しろとか逃げろとか言うのを聞いていると、この人はきっと家族や友人捨てて真っ先に逃げるんだろうなと思い悲しくなります。
ウクライナ4400万人、何処へ逃げるの、どうやって逃げるの、その後どうするの?
降伏しろって幸い日本はアメリカに負けて占領下にあるけど国語はそのままだし、ジュネーブ条約によりそこそこの人権が認められたけど、何故南米がポルトガル語なのか、何故多くの東南アジアが英語なのか考えてほしい。
まさかロシアのような大国が戦争を始めるなんてと思うでしょう。
日本も北方領土占領されたままです。
ロシアに常識が有るのならとっくに返してくれているはず。国際条約違反ですから
それどころか防衛庁のホームページを見ると2021年にロシアは199回の領空侵犯、中国は571回の領空侵犯です。
ウクライナ侵攻と同時にロシアは領海侵犯ギリギリを繰り返しています。
ウクライナ侵攻の為に手薄になる北方領土を日本が狙うに違いないと考えています。自分ならそうするとプーチンは考えるからです。
岸防衛大臣が国際社会に向けてロシアのそうした挑発行為のあることをしっかりアピールしている姿勢は頼もしく思います。
ロシア、中国、北朝鮮、独裁政治をしている国が近くにある日本はこのロシアのような大国に常識が有り、国際ルールを守るという幻想を捨てて、ウクライナの様に自国を守るとはどういうことなのか、しっかりと考え議論することが大切なのではないかと思います。
株式会社メタックス 田淵杉穂