使い道のない木材を燃料に!!
町ごと脱炭素、植樹を促しているのが岡山県の真庭市です。
市の総面積のうち8割が林野でヒノキの産地として有名です。
かっては森林のゴミだったうず高く積み上げられた木材、1億円かけてゴミとして処分していた端材。
いまや電力をまかなう木質バイオマス発電の燃料に変貌を遂げました。
バイオマス発電のきっかけはバブル崩壊後1993年
当時は木材価格の下落が続いていました。
そんな中、地域の財産を最大限生かす町おこしが出来ないかと構想を練った所、地元の集成材メーカーが自社で出力2000キロワットのバイオマス発電を建設し、集成材生産で出る木くずを燃料に工場内の電力を賄っていた。
その経験をもとに運営方法をを確立し、木質バイオマス発電所の稼働を始めた。
その結果、市のエネルギー自給率は12%から32%に大幅に上昇し、CO2排出量も発電所だけで、スギ≒383万本が1年間に吸収する量に相当する年間5万4000トン削減出来た。
バイオマス発電の燃料となる木材は、建築用材としての需要が無い為に間伐時に山や林に放置された未利用材や、産業廃棄物として処理去れていた製材端材で燃やしやすいように木材をチップ化し、集めたチップは年間11万トンに上る。
山もきれいになり地元にも経済効果をもたらした。
バイオマス発電の年間売上高は23億円
うち、≒14億円は燃料購入費として生産業者などに還元する。
その8割は市内の業者の利益となり地元への利益還元に繋がる。
燃料として使うスギやヒノキなどの針葉樹は、伐採すれば切株から芽が出ない。
山林所有者へ木材の搬送代として1トン当たり550円支払うことで新たな植樹を促す。
又、間伐時に出た未使用の木材は放置され土砂災害の原因にもなる。
搬出費や処分費がかかるだけだった木材を燃料代として買い取る仕組みをつくることで、地球にやさしい地産地消に繋がる結果になりました。
昨年はウッドショックで木材価格が2倍3倍になり、【現状高値安定】が続いています。
現在は針葉樹合板が木材の引き合いで合板ショックとなりました。
私たちが、サイディング工事を施工している木造住宅に様々な影響が出ていますが、サイデイングの施工価格、受注金額は一向に改善されません。
がんばりましょう!!
株式会社木陽 佐藤 豊